【いわてグルージャ盛岡】岩手全県がホームタウン。役員の横領事件やスタジアム問題などを解説。
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いわてグルージャ盛岡ですか?
今回も東北のチームですね!
いわてグルージャ盛岡はどんなやらかしがあるんですか?
いわてグルージャ盛岡は、岩手県全14市15町4村をホームタウンとする、Jリーグに加盟するサッカークラブ。
クラブ名のグルージャは、スペイン語で「鶴」の意味で、盛岡藩藩主、南部氏の家紋の「向鶴」と、盛岡名物の「じゃじゃ麺」、この地方の方言に多く含まれる、「じゃ」の響きに因んでいるわ。
107通の一般公募の中から決定されたの。
運営会社は「株式会社いわてアスリートクラブ」ホームスタジアムは盛岡南公園球技場。
2016年に岩手銀行が命名権を取得して、今は「いわぎんスタジアム」になっているわ。
略称は「いわスタ」ね。
練習場はつなぎ多目的運動場を使用しているわ。
マスコットは折鶴をモチーフとしたキヅール。
Jリーグ加盟当初のホームタウンは盛岡市のみとしていたけど、その後ホームタウンを広域化して行ったわ。
2017年12月に陸前高田市を除く、県内全市町村をホームタウンに加えたわ。
陸前高田市については、2011年の東日本大震災の復興支援活動などで、友好協定を締結している川崎フロンターレとの関係性を考慮して、ホームタウンへの追加は見送っていたの。
川崎フロンターレのホームゲームイベントにキヅールが参加するなど関係を深めたわ。
陸前高田市との協議を経て、2018年12月に1年遅れで陸前高田市をホームタウンに加えたわ。
岩手県内全域をホームタウン化したことを踏まえて、2019年シーズンよりクラブ名を「グルージャ盛岡」から「いわてグルージャ盛岡」に変更したわ。
略称も「盛岡」から「岩手」に変更して、エンブレムも改めたの。
いわてグルージャ盛岡はどうやって設立されたのですか?
2003年12月に盛岡で「Jリーグを目指すサッカークラブ」を作ることを念頭に、市内の企業家などが参加して、NPO法人「Jリーグチームを盛岡に作る会」が発足したわ。
盛岡商業高校と盛岡中央高校のOBにより、2000年に創設され、東北リーグ2部に所属していた、「ヴィラノーバ盛岡」を母体として「グルージャ盛岡」が発足したわ。
2004年に東北社会人サッカーリーグ2部北ブロックで優勝し、東北リーグ1部に昇格したわ。
2005年には東北リーグ1部で初優勝したの。
でも、全国地域リーグ決勝大会は1次ラウンドを1勝1敗の成績で1次ラウンド敗退となったの。
2006年は前年末に選手への給料や業者への未払金が1,000万円に達していることが明らかになって、経営陣が辞任したわ。
東北リーグ1部は2位の成績。
以降は2010年までは東北リーグは優勝するけど、全国地域サッカーリーグ決勝大会は1次ラウンド敗退という結果に終わって、JFLへの昇格はなかなかできなかったの。
2011年は東日本大震災の影響で東北リーグの開幕が延期。
チームは被災地へ出向き、瓦礫撤去などのボランティア活動を行ったわ。
東北リーグは2位の成績だったわ。
2013年に東北リーグだったけど、Jリーグ準加盟クラブとして承認されたわ。
東北リーグ1部で3年ぶりにリーグ優勝。
全国社会人サッカー選手権大会で準優勝、全国地域サッカーリーグ決勝大会で初優勝したわ。
2013年12月2日にJリーグ入会が承認されて、2014年から始まるJ3リーグ参加が決定したの。
J3の初年度は12チームで行うと決まっていて、10チームはJFLのチームだったの。
残りの2チームの内、1チームはJリーグ・アンダー22選抜チーム、もう1チームは、J3ライセンス交付されていた地域リーグのグルージャ盛岡、アスルクラロ沼津、レノファ山口FCの3クラブから1クラブを選ぶことになったわ。
結果的には全国地域サッカーリーグ決勝大会で優勝した、グルージャ盛岡のJ3参入が承認されたわ。
全国地域サッカーリーグ決勝大会で優勝できて良かったですね。
この大会にはレノファ山口も参加していたけど、レノファ山口は予選リーグ敗退していたからね。
JFLに所属することなく、Jリーグまで行ったのはJリーグ創設時のオリジナル10を除けば、いわてグルージャ盛岡だけね。
前身のJSL時代を含めても、アマチュアの全国リーグ未経験のJクラブは清水エスパルスといわてグルージャ盛岡だけね。
ちなみにJ3が出来たことで、JFLのチーム数が減少したため、アスルクラロ沼津とレノファ山口は、新規参入希望枠によってJFLへの昇格が認められたわ。
いわてグルージャ盛岡にはホームスタジアムの問題があるの。
ホームスタジアムのいわぎんスタジアムは、収容人員が4,938人。
そのうちメインスタンドと、ゴール裏以外は芝生席だったの。
ナイター開催に必要な照明設備が設置されていなくて、J3昇格後もナイトゲームを開催できなかったわ。
照明設備に関しては、Jリーグが2016年に改正したスタジアムの整備条件において、「2022年6月までに一定の基準を充足した照明設備を整えること」と求められたわ。
照明塔が設置されない場合は、JFLへの強制降格がありえたの。
そのため県民が中心となって、スタジアムの整備に向けた署名を実施したわ。
クラブが14万人分の署名と要望書を岩手県と盛岡市に提出したの。
照明塔の設置工事を実施し、2021年6月から使用を開始したわ。
まだ問題があって、いわてグルージャ盛岡はJ2ライセンスを特例で取得しているの。
ライセンス取得後3年以内に既存スタジアムの改修を完了させるか、昇格後5年以内にホームスタジアムを「Jリーグが掲げる理想のスタジアム」の要件を満たすスタジアムとすることね。
グルージャが2022年シーズンにJ2昇格したことで、2024年までに建設計画を提出しないと、J2ライセンスが取り消しになるわ。
あと2年くらいしかないですね。
検討はしているのですか?
盛岡市の関係者は、クラブ側がスタジアムの構想を示すべきとの見解を述べているわね。
これに対し、グルージャはスタジアムの新設を念頭に
2016年に当時の副社長がクラブの運営資金を不正に私的流用していたの。
私的流用額は5,000万円にもなったわ。
このお金は元副社長が経営する会社の運転資金に充てられたそうよ。
5,000万円のうち元副社長からの貸付金と弁済費用を除いた2,404万円が回収不能になったわ。
Jリーグはこの問題もあり、J3ライセンス発給を継続審議としたけど、譴責と制裁金を課した上で、J3ライセンスを交付したわ。
この元副社長は2017年5月に、業務上横領の容疑で逮捕されたわ。
懲役3年、執行猶予4年の執行猶予つきの有罪判決が下ったわ。
この事件もあってか、2016年中頃にはクラブとして未曾有の経営危機が訪れたの。
その時はグルージャのスポンサーだった岩手県の地元不動産業のパルコホールディングスがクラブオーナーになってなんとか回避できたわ。
その3年後の2019年には、外国語教室事業のNOVAホールディングスが経営参入してきたの。
NOVAと言えば、2017年に経営危機に陥ったV・ファーレン長崎へ出資表明を行いましたよね。
長崎は結果的にジャパネットの完全子会社になったけどね。
2019年10月22日付で、パルコホールディングスが保有していたいわてアスリートクラブの51.0%の株式が、NOVAホールディングスへ譲渡されたわ。
これに伴いNOVAホールディングスが筆頭株主となって、経営権を取得したの。
NOVAはそんなにクラブチームのオーナーになりたかったのですか?
長崎の時もそうだけど、子ども向けのサッカー教室を展開するためサッカー界での人脈づくりを進めたいのが理由みたいね。
NOVAホールディングスの稲吉社長は
何はともあれ、財政面は落ち着きそうですね。
あとはスタジアム問題がなんとかなればですね。
行政、岩手県民、クラブが一丸となって、スタジアム問題を解決してほしいわね。
それでは、今回はこの辺で。
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