今日はギラヴァンツ北九州について解説するわ。

今回はギラヴァンツ北九州の誕生と経緯について解説するわね。

ギラヴァンツ北九州は、福岡県北九州市をホームタウンとする、Jリーグに加盟するプロサッカークラブ。
北九州市をホームタウンとしているけど、北九州市周辺の自治体との間でスポーツの振興や地域の活性化、住民サービスの向上を図ることを目的とした「フレンドリータウン協定」を北九州市周辺の6市11町と締結しているわ。
クラブ名称の「ギラヴァンツ」はイタリア語で北九州市の市花の「ひまわり」を意味する「Girasole」と「前進する」という意味の「Avanzare」を組合せた造語なの。
チームマスコットは「ギラン」。
小倉南区の曽根干潟に飛来する、ズグロカモメをモチーフしているの。
練習場は北九州市本城公園内の本城運動場と、門司区新門司北の新門司球技場を併用しているわ。
ホームスタジアムは、2016年までは北九州市立本城陸上競技場だったの。
本城陸上競技場は、北九州市で最も大きな陸上競技場兼球技場だったけど、Jリーグの開催基準を満たしていなかったわ。
そこで、ギラヴァンツのJリーグ加盟時に、J2開催基準を満たすための改修工事を行ったの。
収容人数が10,202人になったけど、それでもJ1の開催基準の収容人数、15,000人を満たしていなかったわ。
さらにアクセス面の問題などもあって、スポーツの施設としての不備が多く指摘されていたわ。
このため北九州市は2013年に小倉駅北口に、15,000人収容の球技専用スタジアムを建設すると表明して、2017年に北九州スタジアムが完成したわ。

北九州スタジアムが完成してからは、こちらがホームスタジアムになっているわ。
今はネーミングライツで、地元の不動産会社のミクニが落札して、「ミクニワールドスタジアム北九州」になっているわ。
略称はミクスタね。
ギラヴァンツ北九州は、地域の店で電子決済ができる「ギラコイン」を導入て、普及に取り組んでいるわ。

スタジアムや地元の商店街で決済すると手数料の一部がクラブに還元される仕組みで、飲食店などの割引券やファンイベントへの参加券と引き換えられる「トークン」というポイントにも交換が可能なの。
ファンとクラブの絆を深めながら、地域経済の活性化を目指しているわ。

ギラヴァンツ北九州の前身は、1947年に北九州市八幡西区黒崎にあった、三菱化成黒崎工場のサッカー部なの。
1973年に発足した九州サッカーリーグに創設時より参加していて、同年に優勝して九州リーグの初代王者となったわ。
九州リーグでは1981年から1984年までの4連覇を含む、合計7回のリーグ制覇を果たしたわ。
1995年に三菱化学黒崎フットボールクラブへチーム名を変更したわね。

1990年代後半に入ると、九州各県からJリーグ加入を目指す動きが起き始めたの。
それに伴い強化を図るクラブチームが頭角を現したわ。
このため1989年に優勝したのを最後に、徐々に成績を落としていって、三菱化学黒崎フットボールクラブは優勝から遠ざかっていったの。
そこで、2001年に北九州サッカー協会幹部が中心となり、北九州市でJリーグ入りを目指す、地域密着型のサッカーチームを創設することが検討されたわ。
当時の新日本製鐵八幡サッカー部、三菱化学黒崎フットボールクラブの代表者と協議の上、運営母体として、NPO法人の北九州フットボールクラブを設立したの。
三菱化学黒崎フットボールクラブの運営を引き受け、地域密着型のクラブチーム、「ニューウェーブ北九州」として再出発することになったわ。
クラブは「北九州からJリーグチームを」というスローガンを掲げて、当初からJリーグ参加を目指したわ。
地元資本である井筒屋や、ゼンリンなどのスポンサードを受けたり、北九州市内に設置されている、コカ・コーラの自動販売機の売上の一部が、運営費に贈られたの。
2006年には従来からのスポンサーに加えて、北九州市からの支援も受けたわ。
2007年のリーグ戦は、前身時代以来18年ぶりの九州リーグ優勝を決めたの。
全国地域リーグ決勝大会は、得失点差でファジアーノ岡山FCに次ぐ2位で、2008年からのJFL昇格が決まったわ。

2008年のJFLシーズン開始前に、Jリーグへの準加盟承認を受たけど、JFLリーグ戦でのホームゲームの入場者数が、毎試合1,000人前後で、Jリーグによる予備審査で、経営状況などの面で基準に劣ると判断されたわ。
そして翌年の2009年には、JFLで4位の成績を収めることができたわ。
Jリーグから指摘があった入場者数もJリーグ加盟基準以上の年間入場者数51,000人を突破したの。
これによって、2010年からのJリーグ加盟が承認されたわ。

2010年のJリーグ加盟に伴って、商標上の問題から、チーム名を「ニューウェーブ北九州」から「ギラヴァンツ北九州」と改めたわ。

第3節の東京ヴェルディ戦でJリーグ初勝利を挙げたわ。

でもその後は、得点力不足や守備崩壊に苦しみJ2の最下位が決定したの。
Jリーグ初年度のリーグ戦は、31試合連続で勝利試合がなくて、年間で1勝しかできなかったの。
Jリーグワースト記録を樹立したわ。

ちなみに、連続試合未勝利記録は翌シーズンまで続いて、最終的に12分23敗の35試合で止まったわ。

2011年はシーズンを通して、最終順位は8位となり前年の最下位から順位を上げたわ。
その一方で、Jリーグでのアンフェアなプレーによる反則ポイントは、2010年の125から180へと増加したわ。
制裁措置となる反則金の金額も、前年の60万円から150万円へと増えたの。
特に2011年シーズンでは、反則ポイント・反則金の金額ともJ1・J2の38クラブを通じて最多だったわ。

2012年は、2013年度から始まるJリーグクラブライセンス制度の申請で、債務超過の問題があり、J1ライセンスが交付されなかったの。
J2での成績が上位でも、J1昇格プレーオフに進めずにJ1昇格は無くなったわ。

2012年シーズンの最終順位は9位。
ちなみにギラヴァンツ北九州に、初めてJ1ライセンスが交付されたのは、2017年シーズンからだったわ。
その後のシーズンも、J2での順位は中位だったわ。
そして2016年には、元日本代表MFの本山雅志などを獲得して、シーズンに臨んだわ。
シーズン前には、当時監督だった柱谷哲二監督が

と、J1昇格プレーオフ圏内を目指すことを明言したの。
しかも、翌2017シーズンからは新スタジアムのミクスタへの移転が決まっていたから、J1昇格も視野に入れていたわ。

結果はJ2最下位。

2017シーズンの新スタジアムのこけら落としは、J1でもJ2でもなくJ3になったの。
そして、初めてJ1ライセンスを取得した年にJ3降格となったわ。

勝ちきれない試合が増え、特にアディショナルタイムでの失点が増加したの。
後半44分以降に失点した試合が、42試合中13試合もあったのよ。

そのあとは、2017年～2019年の3シーズンをJ3で過ごすことになるの。
2018年はJ3でも最下位になったわ。

2019年には、前年のJ3最下位というクラブ史上最低成績を受け、社長の年頭の挨拶で

と表明したわ。
2019年から監督になった小林伸二も、シーズン前の新体制発表会で

と語っていたわ。
小林はチームに対し「小さい。
跳べない。
走れない。
」という第一印象を持ったの。
そこでフィジカル強化を練習に組み込んだわ。

小林は「走れない選手は試合に出さない」と明言していて、試合や練習で選手の心拍数や移動速度、走行距離などを計測するために、GPSも導入したわ。
GPSなどの数値を基に、高負荷の練習を続けたの。
練習時間も長くして、シーズンを通して週2日は、2部練習を徹底したわ。
これらのことが功を奏し、J3で優勝することができたの。
見事にJ2に返り咲いたわ。

でも、2021シーズンに21位でまたしても、J3に降格してしまったわ。

クラブの財政規模は大きくないけど、新スタジアムも出来て注目を浴びてるから、これから頑張ってほしいわね。

それでは、今回はこの辺で！

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