【しくじり解説】町田ゼルビア・J2から1年でJFLに降格!歓喜から一転、悲劇へ。


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愛衣さん、今日はどんなお話ですか?

今日は「町田ゼルビア」について、解説するわ。

町田ゼルビア?
あんまり聞きなれないクラブですね。

今はJ2のクラブなのよ。
しかも、この町田ゼルビアは、唯一、Jリーグからアマチュアリーグに降格したクラブなの!
(2022年現在)

そんなことあるんですか?

過去、1度だけそういった制度になって、その制度によって町田ゼルビアは降格したわ。

そうなんだー!

それじゃ、町田ゼルビアについて解説するね!

よろしくお願いしまーす。

町田ゼルビアは、1977年設立のFC町田のトップチームとして、1989年に創設された「FC町田トップ」が前身のサッカークラブです。
ホームタウンは東京都町田市で、ホームスタジアムは町田GIONスタジアム(町田市立陸上競技場)。

こじんまりとした、良いスタジアムですね。
大きいスタジアムよりも、こういうスタジアムが好きです。

愛称の「ZELVIA」は町田市の樹・ケヤキの意味の「zelkova」と、町田市の花・サルビア「salvia」を合わせた造語。
チームマスコットはゼルビー。
町田市の鳥であるカワセミがモチーフ。

かっこかわいいですね!

クラブの経歴は、1977年、小学校の教諭たちが「子供たちのバランス感覚を養うにはサッカーがよい」として、地元の小学生に対してサッカーの指導を始め、少年サッカーチーム「FC町田トレーニングセンター」を結成。
その優秀選手を中心に「FC町田」という選抜チームの結成したのが、町田ゼルビアの始まりです。

少年サッカーから始まったんですね!

1989年にトップチームとして「FC町田トップ」を創設したの。
1997年にFC町田ゼルビアにチーム名を変更。
将来的なJリーグ入会を目指し、新たなスタートを切りました。
その年に、東京都社会人サッカーリーグ1部へ昇格したわ。
2005年には、東京都リーグ1部、および関東社会人サッカー大会で優勝。
2006年は関東サッカーリーグ2部優勝。
2007年は関東リーグ1部に昇格して初優勝。
ここまでは順調に進んだけど、その年の全国地域リーグ決勝大会は1次ラウンドで敗退。
JFLへの昇格はできなかったわ。
でも、翌年の2008年には関東リーグ1部を連覇し、今度は全国地域サッカーリーグ決勝大会で優勝したの。
JFLへの昇格が決定したわ。

町田ゼルビアになって、Jリーグを目指すようになってから、JFL昇格まで10年かかっているんですね。

それでも、順調な方だと思うわ。
JFL昇格と同時に、Jリーグ準加盟クラブとして承認されたわ。
でも、予備審査で指摘された、平均入場者数が基準に満たないことに加え、Jリーグ基準のスタジアムの確保が来季開幕まで間に合わないため、2010年のJリーグの本加盟申請を見送ったの。
2009年の順位は6位だったわ。
2010年は元サッカー日本代表の相馬直樹が監督に就任。
リーグ戦では、最終的にJ2昇格条件の4位以内の3位となり、平均入場者数もJ2昇格条件を満たしていたが、Jリーグから正会員入会予備審査で「スタジアムがJリーグ基準を満たしていない」との通知を受け、Jリーグ加盟を申請せずに、2011年からのJリーグ加盟を断念したの。

戦力的には問題ないから、スタジアムだけなら、ちょっともったいないですね。

2011年は元大分監督のランコ・ポポヴィッチが監督に就任。
リーグ戦はJ2昇格圏内の3位でシーズンを終えた。
また、町田市立陸上競技場の改修を、町田市が2012年までに完了させることを受けて、Jリーグ加盟が承認され、2012年シーズンからのJ2参入が決定したの。

ついにJリーグ昇格ですね!

Jリーグ参入初年度の2012年は、かつて清水などJ1の3クラブで指揮を採ったオズワルド・アルディレスが監督に就任したの。
Jリーグ初戦は愛媛FC、ホーム初戦は福岡に敗北したけど、第3節の鳥取戦でJリーグ公式戦初勝利を挙げたわ。
この試合の先制点が町田のJリーグ初得点であり、同時にJ2通算10000ゴール目となったの。

メモリアルゴールですねー!

第4節熊本戦で連勝し、同節終了時で順位を12位まで上げたけど、第12節から第27節まで、16試合連続未勝利(5分11敗)を喫したわ。
また、第33節の松本戦で最下位に転落して以降、最下位から脱出できず、最終節の湘南戦に敗北してJ2の最下位が確定したわ。
JFLで優勝したV・ファーレン長崎の2013年からのJリーグ加盟が承認されたため、長崎と入れ替わりでのJFL降格が決定した。

また、JFLに逆戻りなんですか?

そうなの。
このシーズンからJFL降格制度が始まったの。
実はプロリーグからアマチュアリーグに降格したクラブは、町田ゼルビアだけなのよ。

そうなんですね!
ある意味では、オンリーワンなクラブなんですね!

まぁ、今後J3とJFLで入替戦が検討されているから、今後はもっと増えるかもしれないけどね。
2013年、JFL前半戦は、首位のカマタマーレ讃岐と勝点6の差で3位の成績。

お!
好調ですね!

でも、後半戦は失速して、J2昇格圏外の4位に終わったの。

Jリーグ復帰は叶わなかったのかー。


実は、そうでもなくて、2014年からJ3が爆誕したから、町田ゼルビアはJ3に参加したわ。
J2から見ると下位リーグだけど、プロリーグには間違いないからね!
2015年は相馬直樹が監督に復帰。
最終節の終了時点で、レノファ山口と同じ勝点78となったが、得失点差で及ばず2位の成績。
J2・J3入れ替え戦は大分トリニータを破り、4年ぶりのJ2復帰を決めたわ。

やっと、J2に返り咲いたんですね!

2019年、J1ライセンスが初めて発給されたわ。

初めてなんですか?

町田ゼルビアが、J1参入プレーオフ出場の条件である4位を確保しつつも、J1ライセンスを発給するに必要な、「15000人以上収容のスタジアムの確保」「クラブハウスと天然芝を1面以上持つグラウンドを確保すること」が達成できず、J1ライセンスを発給できなかったの。

J1ライセンスが下りたって事は、スタジアム改修とかを行ったんですか?

実はJリーグの規約改正により、既存施設をホームスタジアムとする場合は、最初に上位ライセンスを取得して3年以内に、改修・改築して上位ライセンス基準を充足することを申請・承認されれば、上位ライセンスを発給できることや、練習場についても、2020シーズンにJ1に昇格した場合、2022年6月末までに工事完了し、供用開始が行われなければならないとする特例が認められたことによるわ。

要するに、3年以内に改修・改築して何とかしろ!
って事ですね。

そういう事ね。
もう一つ、町田ゼルビアに転機が訪れたの。

なんですか?

2018年10月1日に、過去に東京ヴェルディの運営にも携わったことがあるサイバーエージェントが、運営会社・株式会社ゼルビア株の8割を約11億円で買収し、経営権を取得したの。
J1を目指す上で選手・監督にとってスタンダードな環境でトレーニングに打ち込めることが喫緊の課題であり、より地域の人々が誇れる、夢を持てるクラブになる為には、改革が必要だという結論に至った為だと説明している。

サイバーエージェントと言えば、アメブロやAbemaTVの藤田晋社長ですね。

その藤田社長は、昔からの関係者にとっては『悲願』。
すでに出来上がったような状態のクラブに入った、メルカリやミクシィには負けられないと笑いを誘いつつ、近隣の人にも誇りに思ってもらえるようなクラブをつくりたいインターネットメディアやコンテンツを活用して、町田のビッグクラブへの成長をサポートしていきたいなどと話しているそうですよ。

ただ、出来上がったクラブチームを買ったんじゃなくて、自ら創っていく。
サイバーエージェントがついてくれているなんて心強いですね。

サイバーエージェントのインターネット放送局「Abema」でも町田ゼルビアの試合中継や「FC町田ゼルビアをつくろう~ゼルつく~」っていう番組を放送しているわ。

最近はテレビで試合を放送してくれないから、インターネットとはいえ、放送してくれるのはいいですね!

しかも、Abemaは無料で見れるからね!

今度、見てみますね!

そして、2019年10月11日に、早速オーナーの藤田晋が動いたわ。
サポーターミーティングの場でクラブ名を「FC町田トウキョウ」に改名し、エンブレム・マスコットも変更する方針であることを発表したの。

えええええゼルビー君がいなくなっちゃう。


クラブ名称変更の理由として、選手の獲得やブランディングに様々な利点があるので”トウキョウ”は外せないゼルビアという名前は意外と覚えづらいとの理由を示しているわ。
ただ、このサポーターミーティングの場で反発が相次いだこともあり、いったん保留になったの。
その後、公式サイトにて、ゼルビアを無くす名称変更に、強い反発があったことが世の中に知れ渡ったことは、クラブに新たな歴史を刻んだと思います。
としたうえで『町田』を軸に、チーム名に『東京』を入れ『ゼルビア』を残すことで、良い着地が目指せるのではと考えています。
と、双方の意見を取り入れる方針と発表したわ。

どうしても、東京は入れたいんですね。
無理して入れなくてもいいと思うのですが・・・

そうね。

東京ってつくと、ホームタウンがどこだか分からなくなりますね。
FC東京にしても、東京ヴェルディにしても、どこがホームタウンだか分らないです。

言われてみれば、確かに分からないね。
そんな、町田ゼルビアだけど、サイバーエージェントがオーナーになったことで、新クラブハウスが完成したわ。
設計担当したのは国立競技場の設計を手掛けている、建築家の隈 研吾氏。
新クラブハウスは町田市の木「けやき」をモチーフにして、グラウンドへ伸びるような「跳ね屋根」でデザインされ、選手のロッカーやトレーニングルーム、食堂などが完備し、2階建てで延床面積約1700㎡の施設となったわ。

そうなんですね。
一気に環境が整ったんだ!
すごいなーサイバーエージェント効果ですねー。

いくらサイバーエージェントが経営権を得たと言っても、ここに来るまでは紆余曲折があったの。
この土地に練習拠点を作る計画は、2010年に持ち上がったんだけど、地元の反対で断念。
人工芝での練習期間が長く続いたの。
地元との話し合いを続け、ようやく理解を得るに至ったの。

J2のクラブだけど、なんだか随分と気合が入っている様子ですね。

練習場内にはだれでも入れるサクラ並木の散策路があり、ベンチも設置されて練習見学ができるそうだから、桜の頃になったら行ってみるのも良いかもしれないよ。

そうですね。
リーグ戦ももうすぐ開幕だから、ゼルビアの応援がてら行ってみまーす!

今回はこの辺で!

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